世界には約7000の言語が存在していると言われています。日本人は、母国語の日本語、1ヶ国語しか話せない人がほとんどです。そんな中で元日本サッカー代表選手である川島永嗣選手はなんと7ヶ国語を話せるそうです!!やはり世界中でプレーをしていて、他の言語と触れ合う機会が多いことが、言語を精通させる一つの理由ですね。
今回は、なんと120年も前に15ヶ国語の言語を話せたハインリヒ・シュリーマンという人物の語学の習得方法をお伝えします。現代は語学に関する学習塾などがたくさん存在しますので、勉強できる環境が整っています。ですが、かなりお金がかかるのも事実です。
そこで!昔ながらの原始的な勉強方法は、お金はほとんどかかりません。だって、昔はこんな素敵な環境なかったんですから。努力をするのはもちろんですが、実際に多くの言語を話せるようになった昔の人の勉強方法とは??基本的なことかもしれませんが、非常に効率的で実践的な方法なのでぜひトライしてください!
目次
1.ハインリヒ・シュリーマンとは
ハインリヒ・シュリーマンは、ドイツで幼少期を過ごしたが貧困から脱するため、スペインへと移住を志した。しかし船が難破してしまい、オランダ領の島に流れ着き貿易商社に入社。その後、ロシアに商社を設立、翌年ロシア国籍を取得した。さらにゴールドラッシュに沸くアメリカのカリフォルニア州にも商社を設立して成功を収める。戦争に際して、ロシアに武器を密輸して巨万の富を得ました。密輸・・・
出典:wikipedia
と、上記のように貿易商としてビジネスを有利にするために多国語を使う必要がありました。結果15カ国語の言語を話せたと世界史では言われています。(諸説あり)
余談ではありますが、シュリーマンは1865年から世界漫遊を思い立ち、その際に幕末の日本にも立ち寄っています。外国人から見た幕末の世の中はどう映っていたのでしょう。
2.ハインリヒ・シュリーマンの語学習得法
ハインリヒ・シュリーマンの背景を知ったところで、120年も前の人物がどのように15ヶ国語を学んだのか。学習方法のポイントを5つにまとめました。当たり前のことかもしれませんが、非常に効率的で実践的な方法です。先人の知恵を盗み、語学学習に役立ててください。
①たくさん音読をし、決して翻訳はしない
とにかくたくさんの文章を音読する。日本では『同時通訳の神様』と呼ばれる國弘正雄さんが、ひたすら音読を繰り返す『只管朗読』を薦めていることに共通しています。語学の才能がある方は、音読をしているということが伺えますね。
大切なのはきちんと声を出して読むこと。心の中で読むのと、音読は違いますのでしっかりと声に出して読みましょう。
②.勉強を毎日1時間する
当たり前ですが、英語を本気でマスターしたいのであれば、何としてでも1時間は学習時間を取ることが大切です。英語が話せるようになりたいと思っているけれど、学習時間が15分や30分しか取れないと言う人がいますが、最低1時間の勉強時間は確保しましょう。
③常に興味のある対象について作文を書く
興味があることに対し、人は積極的な気持ちで学びます。そして、そのことに対して英語で文章を書きましょう。「これはなんて英語でいうのだろう??」と自発的に思える事がたくさんあります。わからない単語を探して、使う。
単純な作業ですが、繰り返し同じ単語、表現を使うことは言語を習得する上でとても効率的です。
④音読の発音や文章を正してもらう
コミュニケーションを取るためには、自分が言いたい事が相手に伝わる事が大切です。自分で音読している発音と、書いている文章をネイティブの人に正しくしてもらいましょう。
独自の勉強も大切ですが、誰かに聞いてもらい、正してもらう事はもっと大切です。自己完結してしまう人よりも、人の力を借りる人の方が、語学力の成長は圧倒的に早いです。
⑤正しく直されたものを暗記して、暗証する
さぁ、それでは相手に伝わるようになった発音と文章を暗記して、暗証して言えるようになるまで音読しましょう。自分が伝えたいと思って書いたことが、ネイティブに伝わる楽しさを体験することで、一層語学を勉強する熱が高まります。
まとめ
ハインリヒ・シュリーマンの語学習得法を活用して、毎日貪欲に学習することで、確実に英語の実力が伸びるでしょう。昔とは違い、現代は語学を教えてくれる場もたくさんあります。一人で勉強することも大切ですが、自分の発音や文章が正しいかをチェックしてもらいましょう。
参考文献 『古代への情熱-シュリーマン自伝』 岩波文庫