海外旅行に必要な英語力と、ビジネスの場で求められる英語力は違いますよね。それは日本語だって同じです。
環境によって求められる語学力が違うのだから、必要な学習内容も所要時間も違ってきます。
今回は、5つの環境別の英語学習時間をまとめてみました。
1.海外の一流企業で働きたい方
2.海外の大学に通いたい方
3.海外で不自由なく暮らしたい方
4.外国人の友人や恋人を作りたい方
5.海外旅行で楽しく会話したい方
目的設定が明確になることで日々の外国語学習がとても充実します。ぜひ役立ててくださいね。
目次
1.英語学習の目的に環境設定が大事な理由
英語学習の目的に環境設定がないと、漠然と完璧な英語力を求めて膨大な学習時間が必要だと思い込んでしまうものです。あなたもそんなゴールの見えない迷子の学習者になっていませんか?
日本人が英語に堪能になるために必要な時間は、2200時間だと言われています。けれど誰しもが2200時間必要なわけではありません。あなたが目的とする環境によっては学習時間を5分に短縮することも可能なのです。
この2200時間の根拠になるデータは、アメリカのThe Foreign Service Institute of the US Departmentが発表した” What are the hardest language to learn? “(英語のネイティブスピーカーが他国の言語に堪能になるまでかかる時間)で、英語のネイティブスピーカーにとって日本語獲得は難しく堪能になるまでに必要な学習時間は2200時間(1.69年)かかる、というところから立場を逆にしたものです。
でも、このデータのポイントは「語学に堪能」というところにあり具体的には
大学の論文を書けるレベルの単語力/文法力
カンファレンスなどで話される難しい英語を理解するリスニング力
専門知識がなければ話せないようなスピーキング力
を身に着けた状態にゴールを設定しています。
けれども、それほど完璧なの英語力が求められる環境は限られていると思いませんか?
目指す環境によっては、必ずしも2200時間の学習が必要ではないということです。
だからまずは、あなたが目的とする環境を明確にすることが大事なのです。
身を置きたい環境が決まっていれば、そこで必要な英語力の獲得にポイントを絞ることができ、必要な学習内容、学習時間を明らかにすることができます。つまり学習の効率化や充実を図れるのです。
次項に環境別で学習時間をまとめてみたので、ぜひ参考にしてくださいね!。
(アメリカのThe Foreign Service Institute of the US Departmentが発表した「英語のネイティブスピーカーが他国の言語に堪能になるまでかかる時間」は欧米で話題になった面白いデーターなので、興味のある方はご覧くださいね。)
参照:” What are the hardest language to learn? “
2.5つの環境別で見る学習時間
それでは、環境別に学習時間をみていきましょう。根拠となるのは、目的達成に必要な英語スキルと学習内容ですので合わせてご紹介しますね。
1.海外の一流企業で働きたい方
私の友人で、米モルガン・スタンレーで働いている日本人がいます。仕事で英語を使う状況は多数あります。取引先との電話やメール、数十人規模の社内プレゼンテーション、数十人〜数百人規模の社外プレゼンテーションなどなど・・・。
彼に聞いたところ、確かにそうしたバリバリ英語を使う仕事の場合は、2200時間程度の勉強は必要だとのことです。さらに「金融業界で使う専門用語も使えるようにならないといけないので、入社後の研修は地獄だった」と言っていました。
ただ、彼の場合は人とコミュニケーションを取る営業職のためエンジニアなどの技術職の場合はもう少し楽だろうとのことです。
2.海外の大学に通いたい方
カナダの大学に通っていた友人は「大学ではレポートの課題が非常に多いので、ライティング力が一番必要だった」と言っていました。
以上の1、2のケースでは共に、英語の地力がなければついて行くことができないので、日常英会話以上の英語力が必要ということですね。このレベルの英語力を身につけるには、きちんと学習スケジュールを立てて、モチベーションを保って集中して学習していくための時間と努力が必要です。
3.海外で不自由なく生活したい方
ワーキングホリデーや海外青年協力隊、海外短期留学などで海外で生活する場合です。ここから一気にハードルが下がります。
これも私の友人のケースです。彼によると「単語や文法の知識は日本の中学生や高校生と同じか、むしろ劣るぐらいでも大丈夫」とのことでした。それよりも大事なのは「間違えてもいいから積極的に話そうとすること!」とだそうです。
英語学習の時間があまりなくても、外国人の友人を作って一緒に遊んだりするのは簡単だったそうです。
そんな彼ですが、今は日本の会社の海外事業部で働いています。海外の取引先相手にメールを送ったり、時には電話をしたりしてるみたいです。アジアの国が相手の場合が多いので、お互いにメールも電話もブロークンイングリッシュでOKのようですね。彼の場合は改まって英語学習の時間を作ってきたというより、英語が必要な海外に身を置いて、実践、実践で英語力をレベルアップしていったということです。
4.外国人の友人や恋人を作りたい方
次は「外国人の友人ができて楽しい。次は彼女も作りたいです!」と言っている友人の大学生のケースです。
彼に外国人の友人作りの秘訣を聞いたところ「メチャクチャな英語でもいいから、笑顔でとにかく話そうとすること!」と言っていました。また「相手の話した英語は、その場ですぐに繰り返すと使えるようになるよ」と私が言ったことも、そのまま実践してくれているみたいです。
友だちや恋人を作りたいなら、知ってる英語は即発話!学習時間よりも積極性とか、度胸がものを言うということですね。
5.海外旅行で楽しく会話したい方
最後に、海外旅行などで楽しく話すために必要な英語力です。昨年の9月頃に英語が全く話せない友人がハワイに旅行に行きました。
その時に「今度こそ英語で話してみたい!」と言っていたので「それなら英語のフレーズを覚えたら、簡単に話せるようになるよ!」と、これだけは覚えておこうという基本的な英語フレーズをいくつか教えました。
必要時間はなんと5分。それが次のようなものです。
1 Hi, how are you?
2 Where are you from?
3 Business or sightseeing?
4 Do you like Japan?
5 Enjoy!
海外旅行で英語を話すには、こうしたフレーズを覚えておくだけなので、実はすぐに話せるようになるんですね。
恋人とハワイ旅行から帰って来た友人は「英語を話せたのね?!」と恋人からとても驚かれたと、その時の話を嬉しそうに話してくれました。
以上3、4、5のケースでは英語の学習時間よりも、コミュニケーションをとろうとする勢いが問われるということですね。「世界の果てまでイッテQ」の出川哲朗さんの「出川イングリッシュ」が良い例です。
出川さんは恐れも恥ずかしさも感じさせず、文法も無いめちゃくちゃな片言英語でそれでも沢山の人とコミュニケーションして課題をクリアしていきます。
ある意味言葉を超えたコミュニケーションを見せてくれているのかもしれませんが(笑)「単語だけでも分かってくれるんだ」と思えてきますよね。
出川さんの姿勢に背中を押されて留学や海外旅行に飛び出した英語学習者がかなりいると聞きますよ!
まとめ.
英語に堪能になるには2200時間が必要と言われています。
でもそれは、あなたが仕事や大学等、計画を立てて継続的に努力をしつづける必要のある環境を目指している場合です。
あなたの目的が、
海外で生活してみたい
外国人の友達や恋人が欲しい
海外旅行で英語を話して、家族や恋人を驚かせたい
世界中の人とコミュニケーションを取って、色々な人と出会いたい
外国の企業でバリバリとまではいかなくても英語を使う仕事をしたい
というものであれば、工夫次第でいくらでもその目標を達成するまでの時間を短縮することができるのです!
「 English is communication, not a competition !」
(英語は知識を競うテストではなく、人と人とのコミュニケーション!)
You can do it ! 何才になってからでも、今まで英語の勉強が苦手だったとしても英語は誰でも話せるようになります。