英会話ができるには、本当に何千も何万も、英単語が必要なのでしょうか?日本では大学受験には8000語、TOEICの満点レベルだと20000語の英単語が必要だと言われています。聞いただけで、気が遠くなってしまいそうですね。
しかし実際は、英字新聞の95%は3120語の英単語が使われている。さらに、話し言葉の95%は、1500語で構成されていると言われています。
今回は、英会話に高い英語レベルはいらないことを知っていただくために、少ない単語で話せる10のぐうたら音声トレーニングを用意しました。
目次
- 1 1.ニュース番組は1500単語で構成している
- 2 2.日常的な会話ならば500程度の英単語で十分
- 3 3.やさしい英語力チェック方法
- 4 4.ぐうたら音声トレーニングで基本動詞を覚える方法
- 4.1 ①COME(来る・近づく)
- 4.2 ②get(着く・到着する・〜を得る・○○を〜の状態に)
- 4.3 ③give(〜を与える・渡す・提出する・もたらす・伝える)
- 4.4 ④go(行く・進・始まる・動き出す)
- 4.5 ⑤have(〜する・〜させる)
- 4.6 ⑥keep(維持する・保有する・行為を続ける・しないでおく)
- 4.7 ⑦make(作る・得る・成る・引き起こす)
- 4.8 ⑧put(置く・つける・ある状態にする・〜と置き換える)
- 4.9 ⑨run(走る・流れる・続く・経営する・立候補する・掲載する)
- 4.10 ⑩take(取る・取り込む・利用する・必要とする・連れて行く・ある行動をする)
- 4.11 音声は毎日聞いて覚えよう
- 5 まとめ
1.ニュース番組は1500単語で構成している
動画は『ボイス・オブ・アメリカ』というニュース番組です。現時点では、まったく理解できなくても大丈夫なので、さっそく見てみて下さい。実は、この番組、たったの1500単語しか使っていないんです。30秒〜60秒も見れば十分です。
出典:YouTube
政治/経済/音楽/エンターテインメント/スポーツなど、あらゆるニュースを少ない単語数で報道することができています。このように実際の会話では、何万もの英単語をそこまで使いこなせなくとも会話は成り立ってしまうのです。
具体的には、profane (卑俗)や berth (停泊)などの単語はなかなか使うことがないのです。
2.日常的な会話ならば500程度の英単語で十分
ニュース番組で1500単語程度で成立するのだから、日常英会話はもっと簡単で、500ほどの単語を知っていれば十分に話せます。
日本語で友達と話しているときのことを思い返してみて下さい。驚くほど少ない単語数で話しているのが分かると思います。英語も同じで、会話で使う単語数なんて限られています。
なのに、「もっと単語を覚えないと!」と知識を詰め込んでしまっている方が、日本にはとても多いんです。そこで、まずは既に十分な単語力があるかどうかを簡単に確認してみましょう。
3.やさしい英語力チェック方法
自分の英語力はどのぐらいいけるのか?やさしい方法でチェックしてみましょう。
カタカナ英語で英会話力をチェックしよう!
カタカナ英語・外来語として知っているはずの英単語で英会話力を測っていきましょう。下の音声を聞いて、意味が分かるかどうかを調べてみましょう。80%(8問以上)正解していればOKです。
音声を聞く:
以下の単語の意味は分かりますか?分からなければ自分で辞書を引きましょう
count direct floor goal iron joke mail noise price score
中学レベルの英単語力チェックしよう!
次は、中学必修英単語リスト(全507語)の中から抜粋した問題です。同じように、チェックしてみてください。こちらも80%(16問)正解が基準です。
音声を聞く:
以下の単語の意味は分かりますか?分からなければ自分で辞書を引きましょう
angry bank cousin dictionary experience forest garden holiday idea kid
library mouth nature opinion problem reason society team vacation weekend
高校レベルの英単語力チェックしよう!
さて、最後は、高校初級までに習う英単語600語の中から抜粋した問題です。聞き慣れない単語もあるかもしれませんが、早速チェックしてみましょう。65%(13問)以上で分かれば十分です。
音声を聞く:
以下の単語の意味は分かりますか?分からなければ自分で辞書を引きましょう
admit allow bear celebrate compare distance duty empty forgive guess
hate increase issue leak material notice organize pollute quit shrink
合計で50問ですが、37問以上分かるなら、あなたは英会話のために十分な単語力があると考えられます。もし37問よりも少なかったら、まずは、1週間集中して最低限の単語を覚えましょう。とは言っても、難しい単語まで覚える必要はありません。
4.ぐうたら音声トレーニングで基本動詞を覚える方法
英単語は500程度覚えていれば、十分、英会話が理解できるようになります。ですが、自分から英語を話すには最低限の動詞の使い方を覚えておく必要がありますよね。でも、たったの10個の動詞で日常英会話の70%は出来るようになります。
まずはこの10個の動詞さえ覚えておけば、簡単な英会話は、ほぼできるようになるんです。何万もある英単語のうち、たった10個だけを覚えるので、相当ぐうたらです。でも、それで良いんです。
便利な10の単語の暗記用音声を用意しています。1つの単語で、様々な意味があるので、繰り返し聞いて覚えるようにしましょう。
①COME(来る・近づく)
Comeには、「来る・近づく」といった移動に関する意味の他に、「〜に至る・〜になる」という状態の変化や物事の移り変わりを表す意味合いもあります。
音声を聞く:
音声を聞きながら意味を答えましょう。( )の部分は、何が入るかを予想してから音声を聞きましょう。
I’m coming !
Here comes the rain again.
With the tax, the total comes to 150 dollars.
How come the pen is missing.
I came ( ) my boss on the train
She is coming ( ) well with her task.
Please come ( ) anytime.
The problem comes ( ) lack of communication.
Come ( )! Listen to me.
The truth will soon come ( ).
How did you come ( ) ( ) the idea?
②get(着く・到着する・〜を得る・○○を〜の状態に)
Getは、「着く・到着する」と、「〜を得る」という意味合いがあります。また、「○○を〜の状態にする」という意味で使うことも、多々あります。
音声を聞く:
音声を聞きながら意味を答えましょう。( )の部分は、何が入るかを予想してから音声を聞きましょう。You get a taxi easily here.
I didn’t get your last name.
Could you tell me how to get to Yokohama?
Today I was so busy that I got her to help me.
I’ll get back to you soon.
My son gets ( ) the computer game.
That will get you ( ).
Get on the train ( ) Shibuya ( ) Yokohama station.
I believe you’ll get ( ) the shock
Let’s get ( ) again.
My husband has got ( ) completely
③give(〜を与える・渡す・提出する・もたらす・伝える)
Giveには、「〜を与える」という意味があります。これは、病気や打撃などの、良くないものも含まれます。他にも、「渡す・提出する・もたらす・伝える」などの意味もあります。
音声を聞く:
音声を聞きながら意味を答えましょう。( )の部分は、何が入るかを予想してから音声を聞きましょう。I’ll give you some hints.
I gave the lab report to my boss.
The method gave good results.
Don’t give me that.
I’ll give you a call sometime soon.
A glass of wine might give you a ( ).
I’ve never danced, but I’ll give ( ) ( ) ( ).
Please give my best ( ) ( ) your parents.
What was given ( ) at the meeting?
You should give ( ) smoking.
④go(行く・進・始まる・動き出す)
Goには、「行く・進む」または、「始まる・動き出す」などの意味があります。go+toではgoが前置詞の意味を強めるイメージです。
音声を聞く:
音声を聞きながら意味を答えましょう。( )の部分は、何が入るかを予想してから音声を聞きましょう。
I went shopping at the market.
How did your presentation go yesterday?
The cake went fast.
The tire went flat.
You can’t go ( ) her.
Go ( ), I’ll be late.
Several days went ( ).
Where shall we go ( ) lunch today?
Would you go ( ) ( ) me?
You went ( ) a hard day.
⑤have(〜する・〜させる)
Haveは、基本的には所有の意味がありますが、「〜する・〜させる」という用法もあります。
音声を聞く:
音声を聞きながら意味を答えましょう。( )の部分は、何が入るかを予想してから音声を聞きましょう。This room has no window
Would you like to have some coffee?
Do you have time to talk?
I must have the printer repaired.
I have a big day tomorrow.
If I have ( ) ( ) to hold a party, I’ll invite you.
I have a ( ) ( ).
Let’s have some ( ).
Do you have ( ) ( ) ( ) ( ) them?
I have ( ) ( ) what to do about it.
⑥keep(維持する・保有する・行為を続ける・しないでおく)
Keepには、「維持する・保有する」という意味だけでなく、「行為を続ける」「しないでおく」などの、一定の行動や状態を表す意味もあります。
音声を聞く:
音声を聞きながら意味を答えましょう。( )の部分は、何が入るかを予想してから音声を聞きましょう。You can keep the change.
Keep practicing every day.
He kept quite calm.
She kept me waiting for one hour.
You should keep ( ) ( ) the danger.
I always keep my cell phone ( ) me.
Try to keep ( ) laughing here.
You should keep ( ) ( ). “Fish are friends, not food.”
Be sure to keep ( ) ( ).
I’ll call you if I fail to keep ( ) ( ).
⑦make(作る・得る・成る・引き起こす)
Makeは基本は「作る」という意味ですが、「得る・成る・引き起こす」という意味もあります。
音声を聞く:
音声を聞きながら意味を答えましょう。( )の部分は、何が入るかを予想してから音声を聞きましょう。
I made a toy for my son.
Don’t make a sound.
You’ll make a great lawyer.
My joke made her laugh.
I made a trip to parents’ house.
Stop making ( ) and just do it.
Don’t worry. We can make ( ).
It makes ( ) to hire someone.
Please make ( ) that everything is alright.
I made ( ) ( ) ( ) which one to choose.
⑧put(置く・つける・ある状態にする・〜と置き換える)
Putは「置く・つける」が一般的な意味ですが、「ある状態にする」という意味や、「〜と置き換える」という意味合いもあります。
音声を聞く:
音声を聞きながら意味を答えましょう。( )の部分は、何が入るかを予想してから音声を聞きましょう。Where did you put it?
He put a glass to his lips.
You should put your room in order.
Let me put it this way.
Please put ( ) these documents.
Put them ( ) in their place.
I put the file ( ) a folder on the computer.
I put ( ) my ideas in the notebook.
We put the trouble ( ) to a small misunderstanding.
Can’t you put ( ) today’s appointment?
⑨run(走る・流れる・続く・経営する・立候補する・掲載する)
Runは、「走る」の他に、「流れる・続く・経営する・立候補する・掲載する」などの意味もあります。
音声を聞く:
音声を聞きながら意味を答えましょう。( )の部分は、何が入るかを予想してから音声を聞きましょう。Buses run every 15 minutes.
The engine runs on electricity.
I run a small business.
We are running ( ) ( ) money.
The moment he saw me, he ran ( ).
He is considering running ( ) the White House.
This play runs ( ) two hours.
The story ran ( ) the magazine.
We’ve run ( ) ( ) the tea.
My boss ran ( ) the report before the meeting.
⑩take(取る・取り込む・利用する・必要とする・連れて行く・ある行動をする)
Takeには様々な使い方があり、「取る・取り込む」「利用する」「必要とする」「連れて行く」「ある行動をする」など、汎用性のたかい言葉です。
音声を聞く:
音声を聞きながら意味を答えましょう。( )の部分は、何が入るかを予想してから音声を聞きましょう。They were taking their seats for a meeting.
I took your point.
It took me one week to do this work.
Take me to the airport, please.
Let’s take a taxi.
Take ( ) ( ) .
I will take care ( ) the job.
Thank you very much, he will take ( ) from here.
The next meeting will ( ) ( ) on next Monday.
Are you taking ( ) ( ) the ceremony?
Shall we take ( ) making a presentation?
Take ( ) ( ).
音声は毎日聞いて覚えよう
もちろん、動詞はこれだけで完璧というわけには行きませんが、やみくもに沢山の動詞を覚えようとするのではなく、まずはこの基本10動詞の種類と使い方を覚えましょう。
コツは、机の上で一生懸命に単語を丸暗記するのではなく、ぐうたら音声トレーニングに合わせて、自分で発音しながらフレーズごと覚えてしまうことです。
そうすると、それぞれの基本動詞の使い方と意味を、一緒に覚えることができるので、記憶により定着しやすくなります。苦手な動詞は毎日聞いて、記憶に刷り込むようにしましょう。そうすれば、もう基本動詞は怖くありません。
まとめ
以上のトレーニングを、あなたが全てをマスターしたとしても、それを、実際に英会話の中で使えるかどうかは別の話です。おそらく、あなたには、「聞いたら意味が分かる単語」と「自分から発することができる単語」との2つに分かれていると思います。大事なのは、「自分から発することができる単語」を増やすことです。
それを増やすための練習方法は、一つしかありません。それは、実際に話し言葉として使ってみることです。冒頭でもお話しましたが、日本では、TOEICの点数は高くても、ほとんど英語で話せないという人がとても多いです。それは、大手の外資系企業も分かっていて、今では、TOEICの点数よりも、実際の面接での英語のやり取りを重視する傾向が強くなっています。
なので、「知識」としての英語ではなく、「コミュニケーション」としての英語力を付けていただければと思います。そのためには、今日の音声トレーニング(特に動詞)を文章ごと覚えて、繰り返し発声して練習するようにしてみてください。それだけでも、十分な効果があることをお約束します。
English is communication, not a competition.
You can do it too !
ありがとう!!の一言です!!!